■住宅ローンが苦しい。払えなくなった人急増?
アメリカのサブプライムローンが記憶に新しいですが、ここ日本においても、当初見込んでいたよりも収入が減少したり(実例としては年収500万が400万、350万、300万に)、借金が重なってしまい家のローン、住宅ローンの返済が苦しくなってしまったりして、滞納し延滞し生活苦に陥るといったケースや、最終的には完済できず住宅ローン払えない人になり、ローン中の家を売る・・という状況が増えているようです。
住宅ローン破綻の急増、返済比率、破綻率や件数については良く聞かれることがありますが、だいたい100人に1人の割合で住宅ローン破綻をしているようです。少ないでしょうか?多いでしょうか?
とにもかくにも、「住宅ローンが返せない・・払えない・・苦しい・・厳しい・・きつい・・・」とおっしゃる方がたくさん現在いることには違いがありません。万が一、このような住宅ローン地獄、返済地獄(ある意味では借金地獄)に陥ってしまった場合、家のローンが払えなくなったら、その時あなたは何をすべきなのでしょうか。弁護士に頼んで債務整理すべきなのでしょうか?
今回はこの借金地獄からの脱出・債務整理への流れを紹介します。
■住宅ローン地獄!家のローンが払えない。借金延滞・滞納すると?
住宅ローンとは、簡単に言うと住宅自体を担保に金融機関から低金利でお金を借りる事です。そのため、万が一借金が返済されない場合には、金融機関が担保物件を売却し、お金に換えて家の借金の返済に充てます。
ですから、万が一あなたが毎月の住宅ローンを長期間にわたって滞納・延滞しますと、銀行は住宅に設定してある「抵当権」を実行し、強制競売の手続を行い、最終的にはあなたの意思に関係なく、強制的に他人の手に売られてしまいます。
つまり、あなたはマイホームから出て行かなければならなくなるのです。苦しいですね。住宅ローン地獄の末路なのです。いわゆる住宅ローン破綻者となってしまいます。
■住宅ローン返せない←強制競売から返済までの流れ。
1:金利優遇措置の取消し
住宅ローンの支払いを1回滞っただけで、直ちに競売される事はほとんどありません。
ただ、最近では、ローンの支払いを滞納しないことを条件に、優遇金利にて住宅ローンを組んでいるケースも多いため、万が一滞納してしまうと、この優遇金利の適用を受けられなくなる可能性があり苦しい状況に陥りがちです。
2:債権回収の督促が開始
滞納から3〜6ヶ月ほどの間は、毎月金融機関から債権回収の通知や督促が入るようになります。
3:競売開始
さらに滞納を続けてしまうと、金融機関は本人からの回収を諦めて、住宅自体を強制的に売却する「強制競売」の手続に入ります。
4:競落そして退去
落札されたら、その時点からあなたの所有物ではなくなってしまいますので、あなたは自宅から退去しなければなりません。
これが滞納から競売までの大まかな流れです。
家のローンが払えない。そして競売によってマイホームを失ってしまう。そうすると今後の生活再建は非常に苦しくなります。強制競売にはデメリットが有るわけです。さらなる生活苦が襲います。
では事前にどのような対処法があるのでしょうか。債務整理の前にすることはあるのでしょうか?
■「任意売却(任売)」の流れ。競売を回避・取り下げる方法
まず大切な事は、金融機関から督促が始まったとしても、目を背けて無視したりせずに、金融機関側と今後どうしたらよいのか真摯に向き合い話し合いましょう。この際、弁護士に依頼すればより交渉がスムーズに進みます。
一番有効な解決法は、「任意売却」です。
任意売却とは、一方的にオークション形式で売られてしまう競売とは違い、債権者と話し合った上で任意の価格を決定し、その価格で一般市場において売却する事です。
通常は弁護士が金融機関側と売買価格について交渉し、その金額で買い取ってくれる不動産業者などを見つけて任意売却を行ないます。弁護士によっては、不動産業者と業務提携を結んでいることもあり、価格さえ決まれば売却自体はスムーズにいく事が多いです。
強制競売との一番の違いは、「売却価格」です。
強制競売の場合は、いわゆる「事故物件」(訳あり物件、いわくつき物件)扱いされますので、買い取られる価格は市場価格に比べかなり安くなってしまいます。ですが、任意売却の場合は、価格こそ自分自身で自由に決められないものの、一般市場と同等の価格で売る事ができるため、結果的にかなりの払えない、返せなかった住宅ローンが消滅します。
通常、強制競売の場合は、落札されたとしても、その落札金額で残りの住宅ローンが完済せず、家を失った上にさらに借金だけ残るという最悪な結末となりますが、任意売却を利用すれば、そのような事態を回避できる場合があります。それが任意売却のメリットです。
また、万が一ローンが残ったとしても、弁護士による債務整理によって解決していくことが可能です。
■大切な事は、すぐに対処すること。
任意売却は債務者にとって非常に多くのメリットがありますが、対処が遅れると金融機関がこれに応じてくれないデメリットがあります。任意売却をするのであれば、早ければ早い方が、苦しい状況であっても、こちらにとって有利に交渉する事が出来ます。
もしも住宅ローンの支払いが苦しくなりはじめたら、まずはお早めに債務整理に強い弁護士まで相談しましょう。
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