Q. 父が私に不動産Aを相続させるという遺言書を作成しましたが、その後、父は叔父と「不動産Aを贈与する」という贈与契約を結び、A不動産を叔父に譲渡してしまいました。この場合、私と叔父のどちらが不動産Aを所有できますか?
A. 遺言者は、いつでも遺言を撤回することができます(民法1022条)。また、遺言作成後に、その遺言と抵触する生前処分やその他の法律行為がなされた場合には、遺言は撤回されたものとみなされます(民法1023条Ⅱ項)。したがって、父と叔父の贈与契約は、遺言作成後に締結されていますから、不動産Aは叔父の所有となります。