概略
債権者に親戚がいたため、業者には過払い金から一部一括返済して残額を免除してもらったケース
相談者
Aさん 50代 アルバイト
相談前
まずは、完済した消費者金融に過払いの調査をしたところ、すべて過払い金が発生していました。弁護士が交渉し、B社から30万円、C社から75万円、D社から15万円の過払い金合計120万円獲得しました。そのうえで弁護士がA社に破産の可能性を説明し、40万円の一括払いを条件に残額130万円を免除してもらいました。その結果、親戚からの借り入れだけになりましたので、破産を回避して親戚には、長期で返済していくことになりました。
相談後
Aさんは、被相続人が死亡した約1年後である平成29年4月25日債権者からの書面が届いた時点で初めて債務の存在を知ったことになります。
すでに死亡の通知を受けてから3か月以上経過していましたが、最高裁判決を適用して、3か月の起算点は督促状を受領した時点である旨の上申書を添付して相続放棄を申し立て、申立は無事に受理されました。
弁護士からのコメント
破産状態ではあるが、手元になにがしかのまとまったお金がある場合、それを一括返済に回して残額を放棄してもらい、破産を回避するという手法をまれにとることがあります。本件は、過払い金が発生したために手元金が発生したケースです。
債権者 | 借入 時期 |
相談前 残高 |
相談後 残高 |
減額率 | 過払金 返還額 |
毎月 返済額 |
返済 回数 |
A社 | H22 | 170万円 | 40万円 | 23% | 40万円 | 1回 | |
B社 | H10 | 0万円 | 30万円 | ||||
C社 | H12 | 0万円 | 75万円 | ||||
D社 | H11 | 0万円 | 15万円 | ||||
170万円 | 40万円 | 120万円 | 40万円 |
※相談前残高が0は、完済のケースです。
※赤字は、過払いが発生した状態です。