概略

夫が5年前に自己破産したが、その後も病気がちで収入が減り、夫に代わって妻が借金をして生活費を補っていたが、支払いに行き詰まり自己破産した事例

 

相談者

Aさん、40代、女性、パート、夫と子ども2人

 

相談前

夫が5年前に自己破産手続きをした後、持病が悪化し仕事も休みがちとなり、収入が減少。そこで借金が出来ない夫の代わりに、Aさんが借金をして生活費を補てんしていましたが、Aさん自身わずかな収入しかないので、400万円に膨れあがった借金の返済ができずに、ご相談に来られました。

 

相談後

ご家族の状況やAさんと夫の収入では,400万円の債務を支払えませんので、弁護士が自己破産をお勧めしましたが、Aさんの夫が、「自分の身代わりで借金を作ってしまったのだから何とか破産を回避できないものか」と躊躇されていました。しかし弁護士が、破産は一家の家計を立て直す手段である事を丁寧に説明したところ納得され、自己破産の申し立てをし、無事免責されました。

 

弁護士からのコメント

Aさんの自己破産手続きをする事は、5年前に自己破産をされたご主人にとって心が痛む状況で、破産を回避させたいと考えることも理解できます。しかし、破産を回避するには個人再生か債務整理しかありません。しかし、いずれも毎月の支払いが発生しますので、病気がちな夫の今後を考えたときに、経済的に最も負担の少ない途を選ぶべきです。

自己破産ならば借金の返済の負担がなくなりますので、今後はより質素な生活して、お子さん達が成長し、手がかからなくなれば仕事に出る時間が増え収入を増やす事もできます。今回の自己破産は、家計立て直しの良い機会であったと思います。自己破産には大きな決断と労力が必要ですが、長い人生の先の事を考えれば一つの過程でしかないのです。

当事務所では、借金整理のいくつかの方法について、それぞれのメリットデメリットなど丁寧にご説明しますので、悩まず法律の専門家の弁護士に相談する事をお勧めします。

 

自己破産のページに戻る