概略

昔、連帯保証していた自動車ローンの請求が突然来たが、少額の年金と生活保護を受給中のため自己破産した事例

 

相談者

Aさん 60代 男性 年金と生活保護受給

 

相談前

Aさんは年金を少しと、足らない分を生活保護で受給しながらつつましく暮らしていましたが、ある日突然信販会社から自動車ローン残債務約95万円の請求書が届きました。内容を確認すると、甥のBさんが中古自動車を購入する際、頼まれて自動車ローンの連帯保証人となっていたもので、Bさんがローンの返済を滞納して行方不明になっていたことが分かりました。

 

相談後

Aさんは、生活保護費を返済に充てることはできず、年金で返済をしていくことも不可能な状態でしたので、弁護士のアドバイスにより、破産を決意しました。

 

弁護士からのコメント

身に覚えのない請求が来てびっくりして、よく調べると以前保証人になっていたというケースはよくあります。このような請求が来た場合は、まず相手の請求が法的に認められるのかどうかを確認します。特に最終返済日(期限の利益喪失日)から5年を経過することで消滅時効が成立している可能性がありますが、Bさんが3年前までは支払っていましたので、時効は成立しません。そうなると支払わざるを得ないのですが、生活保護受給中で返済する資力のないAさんには、自己破産以外の選択肢はありませんでした。

なお、生活保護の方が弁護士費用を法テラスに援助してもらえるのはもちろんですが、さらに有利なことは、将来就職し再び収入を得るようになるまで、法テラスへの援助費用返還は猶予されるということです(従って、事実上免除されるような結果になります)。生活保護の方でも遠慮なく法テラスの援助を受けて、早く借金の悩みから解放される途を選んでください。

 

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